入院中、最初の人が退院して、すぐに入ってきた人をひと目見て、元教師でもしていらっしゃったのではと思った。話しにくいかなと思ったけれど、片足に分厚い包帯で点滴。あまり歩けないようなので、半日ほどして、「喉が渇いていませんか? よかったらお水でも買ってきましょうか」と言うと、「いいですか?」と、渡りに舟とばかりの返答だったので、ペットボトルを2本買ってきて渡すと、240円なのに250円を、ほんの気持ちだから取っておいてと言われ、10円多めに戴いてしまった。それから、手が痺れていて開けられないので開けてくれませんかと言われ、開けて渡すと、すぐにゴクゴクと飲み始め、実に美味しそうだったし、「ああ、美味しい」と言われ、どんなに喉が渇いていたのだろうと気の毒だったものの、私まで嬉しくなった。
それから色々話すようになり、「先生をなさってましたか?」と訊くと、「いいえ。私はあなたが先生ではないかと思っていましたよ。書き物をされていたので」と。手紙のことだ。お互いに教師ではないかと思っていたのがおかしかった。
家庭のこと、各国を旅行していたという息子さんのことなど色々と話を聞き、そのうち、お墓の話になり、私はペンネームで入ることが決まっていて名前も刻まれている富士の文学者の墓のことは伏せて、築地本願寺の共同墓を契約していて、もう名前(本名)も刻んであるんですよと言い、値段や、宗教は一切関係ないこと、その後、将来に渡ってまったく費用が掛からないことなど話すと、「そういうところに入りたかったんです。安いですね。行ったことがありますよ。素敵なところですね。帰ったらすぐに主人に話して、そこにしたいと思います」と言われてしまった。
都会にしてはやけに安い金額で、1回払っておけば、その後、お骨を持って行ってそのまま渡せば、一切費用はかからない。毎日、お経とお線香とお花が供えられ、墓参りの人はお花もお線香もいらない。終わったら境内の広い喫茶店で飲食して帰ることもできるし、楽しく墓参りできるのも気に入っている。
というわけで、ひょんなことからお墓のセールスまでしてしまったけれど、大きな収穫とばかりに、やけに喜んでいらっしゃったその人が印象的で、これまた意外な展開だった。

1〜4枚目、イングリッシュガーデン前に咲いている巨大薊(アザミ)のアンティチョーク。背丈2メートルほどだろうか。
5〜7枚目、住宅展示場入口で、ピンクのインパチェンスやバーベナ。

DSC01313_RDSC01316_R









DSC01315_RDSC01314_R









DSC01325_RDSC01327_RDSC01336_R