昨日の午後、イラストレーターの田中修一郎氏が亡くなったらしいとメールが届き、愕然とした。何かの間違いではと、出版社にも問い合わせた。
22日に急逝されたとのこと。本当にショック。
DSCF4450_R幻冬舎アウトロー文庫の27冊、ほぼ全部の表紙を彼に描いてもらっている。
徳間文庫は5冊だろうか。
とても綺麗な絵で気に入っていた。
今日載せた上段の幻冬舎アウトロー文庫の「梅雨の花」は、田中氏が今まで描いた中で、もっとも気に入った女性になったとのことだった。私の表紙の中だけか、全部の絵の中でかわからないけれど、ああ、彼はこんな女性が好きなんだなと思って眺めた。

DSCF4454_R去年、「弟嫁」が出た後、いつものように表紙の礼状を描くと入院中とのことで、「いつ筆をとれなくなるかもわからないので、死にものぐるいで描いています」との絵手紙が8月14日に届いた。何の病気かわからなかったけれど、重い症状も書かれていた。それでも、入院中でも描いていらっしゃるんだと、花の絵を見て少し安心した。
お見舞いの手紙を出すと、2段目の芙蓉とトンボの絵手紙が1週間後の21日に届いた。
私が出した手紙の切手に感動したとのことで、それは1966年に発売された藤島武二の「蝶」だった。気に入ってもらえて、とても嬉しかった。
DSCF4453_Rまたそれから1週間後の29日には、3段目のゴーヤの絵が届いた。
「暇なもので」と書いてあり、病室でも描いていらっしゃるのが、とても嬉しかった。

その1週間後、9月5日には、週末に退院することになったとあり、4段目の彼岸花の絵手紙が届いた。「最後によい彼岸花が描けましたので、お送りしたくて」と書いてあった。帰ったら山のように溜まった仕事を片づけないといけないとも書かれていた。退院できるんだ、よかったと思った。
DSCF4455_R年末に引越したと、今年の年賀状に新住所が書かれていた。その賀状が最後になってしまった。もう田中氏に表紙を描いてもらえないと思うと、とてつもなく哀しい。
広島在住の方で、1度もお会いしたことがなかった。それも、とても残念でならない。
会って御礼を言いたかった。50歳と5カ月、若すぎる。
奥様やお子さん、3人のご兄弟はどれほど哀しまれているだろう。
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「梅雨の花」の表紙の薄紫に合わせ、今月撮った紫陽花の写真を田中修一郎氏に捧げたい。
ご冥福をお祈りします。彼岸でいつかお会いしましょう。
こう書きながらも、やはり間違いではないかと思ってしまう。同姓同名も多い。間違いであればいいけれどと、まだ念じている私がいる。とんだ勘違いで失礼しましたと、このあと書けたらどんなにいいだろう。