DSCF8313_R1日の北鎌倉円覚寺の紅葉。
京都あたりの今年の紅葉の色づきはとてもよかったらしいけれど、私は今年はどこに行っても真っ赤な色を見ることはできなかった。これが今年一番の紅だったかもしれない。
3枚目は同じ所からのものを1日にも載せた。
DSCF8317_R紅ばかりもいいけれど、黄色や緑も混じっている方がいい。円覚寺には様々な色があった。

今朝は、57歳で中村勘三郎が亡くなったとのニュースで一杯。
昨夜は本の打ち上げで銀座だった。
DSCF8328_R私は用があって、まず別の店に行かなければならなかったので、気楽に、その近くのビヤホールライオンで先に呑んでいてもらうように編集者に伝えた。
1934年創建の、歴史あるこのビヤホールの建物も雰囲気も好き。席はやや狭苦しいけれど、それがいいのかもしれない。
DSCF8322_Rそこで、編集者に、「まだ勘三郎が勘九郎のとき、そこの席で呑んでいたのよ」と話した。「けっこう、いろんな人がきますよね、ここ」などという話も出たけれど、その翌日、勘三郎さんの早すぎる死を知らされるとは思わなかった。
あまりにも早すぎる。惜しい人を亡くしてしまった。全力疾走で駆け抜けた人だった。
誰が言ったのか忘れたけれど、「人がひとり亡くなるのは、図書館がひとつなくなるのと同じだ」と。確かに、どんな人でもその一生で体験したこと、得た知識は、他人には計り知れないものがある。農家の人にはその知識、漁師さんにもその知識……。
みんな図書館ひとつ分のものを持っている。ひとりの死は大いなる損失だ。取り返せない図書館ひとつ。まして、あれだけの偉大な勘三郎さんのこと、図書館は図書館でも、巨大な図書館がひとつなくなった気がする。